シニア犬とてんかん・認知機能のケアに「もう一つの消炎剤」という選択肢を──武相動物病院南町田・中村雄海先生インタビュー


東京都南町田エリアで整形外科・腫瘍科・歯科・麻酔を担当する中村先生。
それぞれの診療科に、こんなコンセプトを掲げています。

  • 整形外科:「痛くない足、痛くないカラダ、辛くないミライ。」
  • 腫瘍科:「もっと早く、もっと永く。」
  • 歯科  :「歯で死なない。」
  • 麻酔科 :「ちゃんと怖がる、ちゃんと備える。」

幼少期からの整形疾患の早期介入、腫瘍の早期発見とQOLの確保、ライフステージに合わせた抜歯のタイミング提案、心疾患や腎疾患を抱えた高リスク症例への“過不足ない”麻酔管理──。 「セカンドオピニオンで来院される、複雑で難しい症例ほど何とかしてあげたい」と語る先生が、その診療の中でもう一つの消炎剤としてCBDを位置づけ、活用を始めています。

中村先生が日々向き合っているのは、

  • 変形性関節症や膝蓋骨脱臼を抱えた高齢犬
  • がんや脳腫瘍が疑われる神経症状のある犬
  • 心疾患・腎疾患など基礎疾患を複数抱えるシニア犬

といった、「痛み・炎症・不安・認知機能の低下が入り混じっている症例」です。

「獣医が使える消炎剤って、実はステロイドかNSAIDsくらいしかないんですよね。でも炎症は、もっといろんな疾患の背後に広く関わっているはずだと思っていて。」

腸内環境を整える腸活、漢方、各種サプリメント…。先生はそれらもひとつの「消炎剤」として並列に考えながら、そこに CBDをエビデンスのある新しい消炎オプションとして加えた と話します。

「ツバメの巣とか蜂蜜とか、いろんな消炎ゾーンの武器がある中で、CBDはエビデンスが一番しっかりしている印象があります。適用範囲も広いので、よく切り分けられないけれど複数の痛みや不調が重なっているシニア犬にはかなり早い段階で選択肢として考えられる存在ですね。」

現在、中村先生の病院では、抗てんかん薬2剤を服用している発作コントロール中の症例にCBDを併用しています。

導入前は平均発作間隔が約1か月だったところ、CBD併用後は「現時点で1か月以上、発作の報告は入っていない」といいます。

「もちろん、1頭だけの経過で断定はできませんが、飼い主さんも『落ち着いている』という印象を持たれていて、今のところはポジティブに経過を見守っているところです。」

今後は、

  • まだ抗てんかん薬の常用までは踏み切れない「グレーゾーン」の症例
    (チック様の部分発作を疑うような相談など)
  • 既存薬でコントロールしつつも、QOL面でのサポートを厚くしたい症例

に対して、早めの段階でCBDを提案していきたいと考え、院内販売用の在庫も常備し始めています。

CBDは、認知機能低下が疑われるシニア犬にも導入されています。

「飼い主さんのお話では、『ボーッとしている時間が減った』『前より目が合うようになった』といった、“ぼけぼけ感”の軽減が印象的だったようです。トイレの失敗についても、環境調整とあわせて“前よりマシになった”という感想でした。」

先生は、認知機能低下の症状を

  • 物忘れや食欲の調整不良、五感の鈍化などの脳機能低下
  • 夜鳴き、不安、徘徊、トイレの失敗などの脳機能低下に伴って顕在化する問題行動

に分けてとらえたうえで、次のように語ります。

「CBDがどこまで認知機能そのものに効いているのか、どこまでが疼痛緩和による二次的な改善なのかは、正直まだ切り分けきれていません。ただ、疼痛や不快感が和らいだ結果として、本来のその子らしい反応や生活リズムが戻ってきているという可能性は感じています。」

中村先生は、皮膚科の勉強会グループにも所属しており、
アレルギー性皮膚炎や掻痒症例へのCBD活用にも強い関心を持っています。

「めちゃくちゃ掻く柴犬っているじゃないですか。あれは皮膚のかゆみだけじゃなくて、行動面のイライラも関係していると思うんです。その両方に対して、1つCBDを取らせるだけでどこまでサポートできるか、ぜひ試してみたい領域ですね。」

皮膚科研修を積んだトリミングサロンとの連携も進めており、サロン側でのCBD導入をきっかけに、病院側が診断・説明・フォローを担う連携モデルも構想中です。

インタビューの中で中村先生は、

  • 脳腫瘍が疑われる症例
  • 発作後に一時的な麻痺などの神経症状を呈した症例

といった、神経学的な課題を抱える犬たちへのサポートにおいても、CBDの可能性に注目していると話してくれました。

一方で、CBDの神経保護作用については、ヒト医療の領域では高濃度CBDの投与により脳梗塞後の後遺症が軽減した可能性を示す報告もあります。

茂木先生は次のように述べています。

「犬で同じ効果が証明されているわけではありませんが、自身の症例では、重積発作後に四肢麻痺となった犬が数か月の経過で自力歩行を回復したケースもあり、CBDが神経の回復を後押ししている可能性を感じる場面があります。」

最後に、「他の薬をすでにたくさん使っているシニア犬にこそ、CBDの親和性が高い」と感じる理由をうかがいました。

「多くの疾患って、結局炎症反応がどこかに絡んでいますよね。ステロイドやNSAIDsだけではカバーしきれない、いろんなレベル・いろんな場所での炎症に対して、CBDはもう1本の矢として並べて考えられる存在だと思っています。認知機能の低下、変形性脊椎症、股関節の痛み…『多分いろいろ重なっている』というシニア犬のQOLを幅広く引き上げたいとき、早めに選択肢として挙がってくるのがCBDですね。」

整形外科・腫瘍科・歯科・麻酔という、『全身をトータルで診る』診療スタイルを持つ中村先生ならではの、CBDを「消炎剤の一つ」として位置づける視点が印象的でした。

てんかん、認知機能低下、皮膚疾患、複合的な痛みや不安…。
シニア犬を診るとき、私たちは常に「どこまでできるか」「どうQOLを守るか」を考え続けます。

その中で、ステロイドやNSAIDsだけに頼らない第3の選択肢としてCBDをどう活用するか

南町田・中村先生の事例は、そのヒントを示してくれています。

私たち日本アニマルCBD協会は、CBD導入のご相談から導入後のフォローまで、安心して続けていただけるよう丁寧にサポートいたします。